何かに失敗をしてしまった時、何かに負けた時、敗者だけがその悔しさを知り、落ち込んでしまいます。
誰かに敗れたことや必要ないと捨てられた事実は劣等感となり、「どうせ私なんか」と自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。
しかしその挫折経験は、自分を成長させるためにはむしろ必要不可欠なものとなります。失敗によって生まれた負の感情は、決して悪い方向へ働くものばかりではなく、次に挑むためのエネルギーへと変えることができる感情です。
悔しさや劣等感は向き合い方次第でプラスのエネルギーに変えられます。
そこで今回は、劣等感や悔しさを感じることの重要性、負の感情がエネルギーへと変わる理由について紹介していきます。
1.劣等感の自己嫌悪に陥ってしまう敗者
豆腐メンタルのとふめんです。(@tohumen090031)
何か頑張っていることがある人や夢・目標に向けて努力している人は、途中で失敗を経験してしまうこともあります。失敗や挫折は、基本的には自分を落ち込ませてしまうので出来るだけ経験したくないマイナスの要因です。
「僕なんか」「私にはもう無理だ」と自己嫌悪に陥ってしまう感情は自分の心を傷つけ、意欲を奪い、逃げたくなる気持ちを沸き上がらせます。
自分の中で「全力で頑張った」という思いが強いほど失敗した時の悔しさは大きくなり、自分の力不足を感じて挫折してしまうことがあります。人は誰しもが、頑張ったことは頑張った分だけ評価されたい生き物だと思います。
何かに勝つため、目標に向けて成功させるために頑張っているのは皆同じです。ただ、失敗することで沸き起こる悔しさや劣等感が頑張る人全員の邪魔をしてしまうかというと、そうでもありません。
敗者が味わう悔しさは時に、成功し続けている人にも勝る強いエネルギーへ変化することがあります。
「悔しさをバネに」失敗が強みになる理由
失敗や挫折は、自分を責めてしまったり挑戦する自信を奪ってしまったりすることもあります。しかし「悔しさをバネにする」という言葉があるように、失敗したという経験は次の挑戦をする理由になり、底知れない行動力へ変換することができます。
失敗から得られる負の感情は、敗者だけが手に入れられる強みとなります。これは勝ち続けている人は分かることのできない敗者の特権です。
逆にいえば、「悔しさ」や「劣等感」を味わったことのない事実は勝ち続けてきた人にとっての弱みとなります。
2.「悔しさ」や「劣等感」を知らない勝者の弱点
敗者が味わう悔しさや劣等感などの負の感情は、勝者や成功し続けてきた者には感じることのできない感情です。つまり「負けを知っている」ことは、敗者が勝者よりも優位に立てる点です。
悔しさを味わったことのない勝者の弱点とはどのようなものがあるのでしょうか。
敗者の気持ちが理解できない
勝ち続けてきた人、成功し続けてきた人は、負けた経験がないので負けた人の気持ちを理解することが出来ません。
悔しさや劣等感など、負の感情を抱いたことのある人の立場に立てないため、特定層の心理の理解力に欠けることがあります。貧困層の経済状況を理解していない政治家や企業のトップもその例かもしれません。
反省が少ない
勝者は失敗経験が少ないため、必然的に敗者より反省する機会も少なくなります。そうなると失敗した場合の対策方法のバリエーションも少なく、もし自分が負けたとき(失敗したとき)にデータ不足で対策が打てない状況に陥りやすくなってしまいます。
勝ち続けてきた人は、想定外の状況に弱い傾向があります。
失敗が怖くなる
勝者は今までのやり方で成功してきたため、無意識的に守りの態勢に入ってしまいがちになります。自分でも気づかないうちに失敗を恐れる心理状態へ変わってしまい、今までのやり方を大切にし過ぎる、冒険したがらない、新しい挑戦をしない、現状維持を貫くなどという方針をとる傾向にあります。
安定した地位にいる期間が長いと危機感を覚えることが少なく、いわゆる「平和ボケ」状態になる人もいます。やばいと気付いた時には手遅れ状態となっていることがあります。
劣等感から生まれるエネルギーを持っていない
敗者の負けた悔しさや劣等感の感情は、思いが強いほど次に挑戦するための大きなエネルギーへと変換されることがあります。これは負けた悔しさ、惨めさ、辛さ、劣等感を味わった人にしか発揮することができない秘めた力です。
勝者はそもそも悔しさや劣等感を感じる機会が少ないので負の感情が生まれず、エネルギーに変わることもありません。
スーパーサイヤ人みたいな底力だね
追い込まれて力を発揮する人
劣等感とはまた違う話ですが、何かに追い詰められたときや負い目を感じた時などのように、窮地に立たされた状況で人はエネルギーを発揮することがあります。
「追い詰められるもの」には時間、目標(ノルマ)、ご褒美、お金など様々な要因があります。
▼追い詰められて力を発揮する状況の例
◆ノルマを達成するとボーナスが貰える
◆もっと働いて稼ぐために高額な家や車を購入する
◆生活するお金がないので一生懸命働く
同じような期限付きの状況で例えると、私はよく読書をします。
私は本屋で購入するよりも図書館で借りることの方が多いです。なぜなら本を購入すると読み終えなければいけない期限がないので、積ん読していつまでも放置してしまう癖があるからです。図書館で借りると返さなければならない期限があるので読書するペースは上がります。
このように意図的に自分を追い込むことで作業がはかどらせる方法もあります。
3.悔しさから生まれるエネルギーの扱い方の注意点
悔しさや劣等感はネガティブな感情ですが、時には大きなエネルギーを生み出し普段のメンタルでは出せないような行動力になることがあります。ただし、あくまで負の感情ではあるので扱い方を間違えるとマイナスに働いてしまうことがあるので注意も必要です。
そこで、負の感情と向き合う際の注意点をいくつか紹介します。
▼自分の中に負の感情が溢れているときの注意点
◆悔しさはいずれ慣れてくるもの
◆無意識に自分のハードル下げてしまう
他人と比較しない
劣等感は大抵、他人と比較したときに生まれてくる感情なのですが、他人と自分を比べると妬みや僻み、恨みとなって相手に対して攻撃的な感情へと変わる場合もあります。悔しさや劣等感から生まれた大きなエネルギーが、自己成長のためではなく他人を攻撃するための行動力へと変わる可能性があります。
極端な例でいえば、いじめを受けていた子がある日突然、教室でクラスメイトを刺したという事件もあります。事件後明らかになった真相では、刺した相手はいじめの加害者だったとのこと。
負の感情は大きな行動力となることがありますが、自身でも歯止めの利かない危険なものへと変わる場合もあります。精神的に追い詰められ過ぎると正常な判断が付かなくなります。よく他人と比較してしまう人は注意が必要です。
▼負の感情が攻撃へと変わる例はこちらもどうぞ
悔しさはいずれ慣れてくるもの
上手くいかなかった悔しさが次の挑戦へのエネルギーと変わり、努力し続けるという精神状態が続くことが自己成長としては理想です。しかし、負け続けている期間が長すぎると悔しさに慣れてしまい、負の感情の反動から生まれるエネルギーも小さくなってしまいます。
私の実力なら、こんなもんでしょ
失敗や敗者の停滞状態が続くと、負けや失敗に対する悔しさを感じなくなって自分でも無意識のうちに目標を下げてしまうようになります。
何かに向けて頑張り続けている人は、最初に掲げた目標を見失わないようにしましょう。
まとめ
以上、敗者の悔しさや劣等感が次の行動のエネルギーとなる理由や負の感情を扱うときの注意点について紹介しました。
悔しさや劣等感は基本的に自分を苦しめる負の感情ですが、行動力の源となる大きなエネルギーへと変えることも出来るので自己成長のためには必要な感情だと思います。ただし、負の感情を抱える期間が長すぎるとその状態に慣れてしまったり他人を攻撃するためのものへと変わったりしてしまう可能性もあるので向き合い方には注意が必要です。
落ち込んだり悔しんだりするのは、自分のメンタルの弱さが原因ではなくて自分が真剣に頑張ったという証拠ということを覚えておくと、次に活かせるかもしれません。
興味が沸いた方は是非、参考にしてみて下さい。
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ありがとうございました