北海道産豆腐メンタルの奮闘記

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【正義感の暴力】「みんなの動物園 中岡と保護犬企画」から考える配慮の難しさ

何かの出来事があると誰でも、自分なりの意見が感想が生まれますよね。

 

ドラマに感情移入して怒ったり泣いてしまうような経験があると思います。これはドラマの人物の気持ちを感じ取った自分の感情です。怒ったり泣くのはテレビの中の人ではありません。

 

ですがそのことに気付かず、自分が見ている人の気持ちを代弁してあげているかのように話してしまっている人は沢山存在します。

 

相手を守るためや気遣いのつもりの正論が、ちょっとした価値観の違いで別の誰かを傷つけたり、巡り巡って本人に迷惑かけてしまうこともあります。

「私は〇〇だと思います」

これは自分の意見です。

 

「〇〇さんはきっと××と思ってるだろうな」

「〇〇は悲しんでるよ」

これも他人の意見のように見えて実は自分の意見です。

自分から見えている他人がそう思っているだろうという予想でしかありません。

 

今回は、配慮のつもりが「主観の押し付け」「正義の暴力」になってしまっていないか、SNS(ツイッター等)などで書き込みをする際にトラブルにならないために気を付けたいことを紹介していきます。

 

◆この記事を読んでもらいたい人◆ SNSや掲示板によくコメントをする

Twitter(ツイッター)で投稿する

正義感が強い

共感欲が強い

何か物事を考えるときは自分が意見しないと気が済まない






1.それってあなたの感想ですよね?

感想 主観

豆腐メンタルのとふめんです。(@tohumen090031)


私たちは普段から身の回りのあらゆることに意思や感想を持ちながら生きています。

いちいち言葉にしないので意識することはあまりないかもしれませんが、スマホを持つ、ご飯を食べる、「仕事やだー」と嘆く、ひとつひとつの行動全て意味や目的があっての行動です。

 

ほかにも、YouTubeも観て楽しい、テレビがつまらない、占いが1位で嬉しかった、ドアに足の指をぶつけて痛い、友達いなくて悲しい、
何かの出来事の際に沸でてくる言葉は自分の感情、自分から見えている主観です。

これが「楽しそう」、「嬉しそう」、「痛そう」、「悲しそう」という表現になると、自分ではなく相手に起こっている出来事です。

自分から見えている相手の感情の予想になります。その感情が当たっているのかは分かりません。仕草や表情に感情が表れていることもありますが、結局は自分に置き換えてみたときに沸いた主観の感想です。



例えばドラマの中で役者が泣いているとして、それは演技上悲しそうに見せているだけで役者本人の心は楽しんでいるのかもしれません。

基本的にどんなことも主観で判断していることであって、相手の本心は分からないことだらけというのが事実です。

 

社会で生きていくには気遣いの上手さが重要で、いろんな方向に配慮することの多い時代ですが、他人を自分に置き換えた時にどう感じるかという「自分の感じ方」で行動していることに過ぎないのです。

だから、良かれと思ってでた行動が反感を買ってしまったり、迷惑になったり、逆に失礼になってしまったりということが起きてしまいます。

 

そしてこの時代、考え方のすれ違いによる面倒がネット世界のあらゆる所で起こっています。

 

行動のほとんどは主観によるもの

◆「嬉しい」は自分の感想

◆「嬉しそう」「嬉しいだろうな」も相手ではなく自分の感想




 

2.主観で溢れたSNSコメント欄

コメント 主観

SNSは自分の考えや感想を気軽に発信できることから、偏った目線の内容も沢山あります。

意見や感想をネット上に書き込むことは何も問題ないですが、主観で発信した内容がある特定の誰かを不快に感じさせることがあります。

 

例えば、さんにはいつも観ているお気に入りのYouTubeチャンネルがあったとします。

Aさんは今回新しく投稿された動画がいまいちに感じ、「前に観た〇〇が面白かったな」と素直なコメントを書き込みました。

 

このコメントは、「今回の動画は面白くない」という捉え方もできます。

Aさんが批判する気はなくても、面白いと思って観ていた視聴者と頑張って作成した投稿者を不快にさせてしまう可能性があります。

 

TwitterInstagramYouTube、あるいは掲示板などのネット世界は、自分の発言が良い方向にも悪い方向にも影響を与える可能性があります。

 

◆他人に見られることを配慮しない書き込みは誰かを傷つける




3.偏った正義や同情は相手を困らせる

SNS 同情

誰も傷つけずに自分の意見を主張することは難しいです。

相手の気持ちを配慮しているつもりでも別の相手を困らせたり傷つけたりする恐れがあります。

自分の中で感じた正義の主張は、他人にとっての正解ではない場合もあります。


自信があって正義感が強く、自分の意見をちゃんと主張する人は、自分の考え方が少数派であったり間違っているとしても、そのことに気付きにくいという落とし穴があります。なぜなら相手が間違っていると考えるからです。

 

仮にその意見が間違っていた場合、味方をフォローするために配慮した発言であっても、フォローするはずの味方をも困らせることになります。


 

みんなの動物園「ロッチ中岡とかりんちゃん」

みんなの動物園

2021年11月20日に放送された『I LOVE みんなの動物園』


ロッチ中岡さんが施設に保護されたかりんちゃんという犬を1週間預かり、自宅で共に生活するという番組企画の最終回でした。

 

たった1週間だけ犬を預けるという活動は、里親に見つけてもらうために様々な人と触れあい、人に慣れさせるという目的があります。


保護犬のかりんちゃんはとても警戒心が強く、人を避け、鳴くこともなく、餌も食べない犬でした。

 

犬好きの中岡さんが全く懐かないかりんちゃんに苦戦しつつも、親身に世話を続けていくことで、日に日にかりんちゃんも中岡への警戒心を解いて餌も食べるようになっていきました。

人慣れさせて、ボランティアの飼い主の情が沸く前に施設に返す期間の目安が1週間なのですが、仕事から家に帰ると付きっきりで世話し続けた中岡さんには十分な時間でした。

最終日、静かに涙を流しながらかりんちゃんの小屋を撤去する中岡さんの姿に、個人的には感動したし胸が苦しくなりました。

 

中岡がかりんちゃんを預かり、お別れして施設に返すまでの1週間を記録した企画でしたが、SNS上の意見は賛否両論で驚きました。


放送後のツイッターを見てみると「感動した」「泣けた」などの意見がある一方、こんな意見も多く見られました。

「せっかくかりんちゃんが慣れたのに施設に戻すのは可哀想」

「中岡さんが引き取ってあげた方がかりんちゃんも喜びます」

「中途半端に保護犬を引き取って感動を誘う番組なんですね」

「また捨てられたと思っちゃうよ」

「かりんちゃんの気持ちを考えて」

「中岡さんは悪くないのだけど…」

 

番組企画を批判するツイートが多く見られました。


恐らく書き込みをした方たちは、犬側の視点で考えている動物想いの人達です。内容を見るに、中にはペット業界や保健所の残酷な一面を知っている方もいると思われます。



「手放されて悲しむだろう」という意見は多かったですが、正しいかもしれないし、違うかもしれません。本心はかりんちゃんだけが知ることです。

施設側の目的はいろんな人に触れ合わせることで人慣れさせることです。それ以上の内情は分かりません。

ただ「番組では里親探しを続けるその後のかりんちゃんの行方も追っていきます」と綴っています。

 

 

批判的な書き込みは中岡のことを批判している訳ではないにしても、番組の感想を見た中岡さんの心をえぐってしまってます。

52:29~


www.youtube.com

 

そして、番組批判のツイートは真剣に番組を作った制作スタッフをも傷つけている可能性があります。

動物保護施設のリアルな一面を伝えたかったのか、番組として面白くするための意図的な構成だったのか、視聴者側からは判断できません。

 

正義感を持った批判的な意見は、誰かの味方になっている一方で無意識に別の誰かを傷つけている可能性もあるということを頭に入れて置かなければなりません。

 

【短期間の保護犬の世話企画】

◆動物目線の感想 ⇒ 逆に犬が可哀想 ⇒ 番組批判

◆番組批判  ⇒  出演者やスタッフが傷つく

 

配慮のつもりが予想外の結果になったり失敗する原因は、主観でしか物事を見ることができないという難しさにあります。

自分の視点から見えていることだけで判断しようとすると、自覚なく他人を傷つけてしまったり、真相を知らずに的外れなフォローをしてしまうことが起こります。

結果的に、擁護のつもりの言葉が独り歩きして、自分が味方しているはずの人を傷つけたり悲しませてしまうことが起こっています。


 

4.相手をおもんぱかる難しさ

慮る

気遣いや配慮は自分が思った通りにならないことがあります。

他人に感情移入して「きっと〇〇だと思っているだろうな」という感想は結局、相手の視点に立ったつもりの自分の意見でしかありません。

 

本当に相手のことを配慮するためには自分の考えが他人と同じ感覚だと思わないことです。

「誰かにとって正しい事が誰かにとって間違い」なことは山ほどあります。

自分を主張する時は相手を慮る(おもんぱかる)難しさが付きまとうことに注意しなければいけません。


 

5.まとめ

以上、正しいと思った意見や他人への気遣いが逆に傷つけたり困らせてしまう「配慮の難しさ」「正義の暴力」をテーマにして紹介してきました。

 

TwitterなどのSNSは、自分の感情や意見を自由に発信できる場所です。
ただし、発した言葉は残り、様々な人の目に触れることになります。

 

悪気もなく、人を傷つけるつもりはなくても、独り言が誰かを攻撃してしまう可能性があるという意識は持っていた方が良い世界です。

 

もちろんSNSの書き込みが誰かの励みになったり喜んでもらえることもあります。

 

SNSへの書き込みを辞めた方が良いと言っているのではなく、言葉の原型が変わってしまい、意図しない形で解釈されてしまうことがあるということを伝えたいです。

 

無名で正体の分からない自分の言葉だとしても、どこかの誰かの目に入り、何かしらの影響を与えています。

◆「○○と思っているだろうな」は主観

◆相手も自分と同じ考えだと思ってはいけない

◆自分の感想は自分の視点から見えているものだけ

◆配慮のつもりが困らせてしまうことはある

 



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