今回の産業心理学という心理学について紹介していきます。
仕事環境の中に取り込まれている様々な心理学について覗いていきます。
人には十人十色の性格や特徴、能力があります。
同じ職場にもいろんな種類の仕事があり、その人それぞれ適性も出てきます。
役職のついた上の人達は社員の適性を判断しなければなりません。
人と仕事の相性を心理学的な観点から判断するためのテスト、
採用試験や適職診断、査定における人事評価診断のような内容などが産業心理学に含まれます。
作業の効率化を考えるにおいても心理学は重要で、
適性度が高いと、本人のモチベーション維持や作業効率にも影響してくる部分です。
それでは産業心理学について進めていきます。
仕事への意欲がみられる面接
豆腐メンタルのとふめんです。(@tohumen090031)
人には様々な性格があるので、それ故に絶対向き不向きというのが出てきます。
向いていないから次々仕事を変えることはあまり良く見られません。
その向いていないと思う理由にも、仕事が本当に合っていなかったからなのか、
技術や知識が手に付く前に向いていないと判断してしまったのか、
自身で判断するにも難しい点です。
折角就職した企業を辞めてしまった。
転職先を探しているけど良いところが見つからない。
人によって働く理由はそれぞれです。
やりがいを求めるか、高収入や地位か、あるいはプライベートな時間や休日を重視するのか、
自分が仕事で大切にしている価値観は何なのか、仕事を選ぶうえで重要な点となっていきいます。
仕事とやる気の関連性の記事も紹介しています
反対に企業側の目線だと、一生懸命仕事に貢献してくれる人材を探すために面接や適正試験を実施します。
採用希望者が企業の求める考えが合っていないと落選ということになります。
理想的な人材が来てくれない。応募しているけど人が集まらない。
などの問題が起きて、思い通りにいきません。企業側も採用活動は難しい課題です。
職務分析で作業の適性を見る
仕事を行う上で人を分析するのは次の目的があります。
- 人材採用
- 従業員の能力を知る
- 従業員の訓練
企業や産業に適した人を採用し、能力や適性を判断して役割や仕事内容を決めます。
さらに、向上が必要ならば従業員を訓練させます。
仕事といっても職業により作業は全然違います。
工場などの1つ1つの作業が分担された単純作業を黙々と続けられる集中力が必要な環境や、
サービス業のように接客、袋詰め、会計と複数の組み合わさった作業を一連の動作を行い、臨機応変な判断力が必要とされる環境など作業内容は異なります。
仕事の適性を判断するための分析内容には大きく2つあります。
仕事内容とその人との適性を見る課題指向的アプローチと、
性格やモチベーションなどに焦点を当てて仕事の適性に結びつける作業者指向的アプローチに二分されます。
採用試験
出来る限り企業に合う人材を選ぶ判断をするために応募者の中からテストを行う必要があります。
ここで適性を見誤ると入社した社員にすぐ辞められてしまったり、期待した働きをしてもらえないといった問題が生じます。
その1つが履歴書です。
学歴、職歴のほか、志望動機や自己アピールを自由に表現する場所でもあり、
内容の丁寧さ充実性、言葉遣いや表現力から本人のやる気などを判断する
大きな材料になります。
ほかに、ある程度の基礎知識や専門知識を必要とするため
能力テストや学力テストなどを実施する企業もあります。
現場作業がメインの職務の場合、トラックやフォークリフトなどの特定の免許や資格が必要で、技術がないと仕事にならない環境の職場では、実技テストを行うこともあり
正確さや早さをチェックされます。
職業適性診断
仕事内容に対しての能力が高いことは重要なポイントです。
しかし、本人の仕事へのやる気や満足度の高さはまた別問題です。
いくら能力が高くても、モチベーションが低くて持っている能力が発揮されなければ
意味がありません。
企業側としては能力診断だけではなく、性格をみる適性診断も併せて行う必要があります。
そして就職を志望する人達もどのような環境が自分に適しているのかを
自己分析して理解する必要があります。
そんな能力に加えて性格なども合わせた上で仕事への適正を判断できるテストが
一般適性検査といいます。
学生や転職志望の人達が、自分はどういう人間でどんな仕事をしたいのか、具体的に判断していく大きなヒントとなる手段なので多くの方が利用しています。
就活、転職支援サイトにも適職のジャンルを見つけられる
適性検査が行える所が増えていますので気軽に利用できます。
必ずしも適性度が高いからといって
その職場が合うわけではありませんので
信頼のし過ぎは自身の望みや考えを失ってしまうので注意しましょう。
あくまでもテスト結果からみた参考資料です。
キャリアカウンセラー
人によって価値観は違うので、仕事に求める満足度も
出世目的や職場の環境や人間関係など判断基準が異なります。
一般的に、どこの企業の採用活動にも
心理学の専門家が関わっていないことが普通ですが、
適性検査以外でも企業や自分自身の特性を
教えてもらうことができるキャリアカウンセラーという
心理学を学んだ専門家もいるので
より正確な適性が期待できます。
人事評価
人材を評価することは採用の機会だけではありません。
ボーナスを決めるために、成績や普段のはたらきや態度
といった従業員の仕事の成果をみる評価基準があります。
人事評価という診断テストは一般的に
数十項目の仕事の取り組み方や人間関係性などの質問にたいして、
最高、良い、どちらでもない、悪い、最悪
のような5段階をつける評価方法があります。
評価を付けるのは心ある人間であるので
どうしても主観や偏見というものが出ます。
よって、2人以上の人に評価をつけさせることで極端な評価を防ぎ、公平性ある評価にもなり得ます。
多面評価とも呼ばれ、複数の人事担当や管理職に一人一人の評価付けを協力してもらい
評価をまとめることで偏りのなくなる方法が実施されています。
加えて、同じ項目を本人に判断させて自己評価をしてもらう企業も存在します。
自己認識と周囲の評価のずれを認識させて仕事や態度を改める意識を持たせる
目的もあります。
自分自身を知るためのこのような分析は、就職転職に関わらず
自分のの性格を客観的に知ることが出来て、社会的に役立つメリットも出てきます。
試してみると面白いので是非やってみてください。
職業訓練の必要性
労働能力が未熟な人対して
働く力を養うために訓練(職業訓練)が行われています。
訓練とはある特定の人達を対象にした仕事をする力を養うための様々な訓練があります。
障害者支援の職業訓練校や失業者の職業訓練、ほかに専門分野を修得するための専修学校、
企業内でさらに能力やモチベーション向上を目的とした訓練などがあります。
障害者職業訓練
身体的不自由、あるいは発達障害のような精神的障害で社会的に普通に働くことが難しい場合、社会環境に適応出来ることを目的としたプログラムで訓練を行っていきます。
専修学校
ある特定の分野の技能を修得するための学校教育については技術面を重視してします。
専門学校は専修学校の広い括りに含まれます。
企業訓練
企業が従業員に対して考え方や行動を教育して仕事の効率化活動です。
新入社員教育、技能教育、研修会、また、社内をまとめる立場である管理者や経営者のための管理者訓練もあります。
管理者、リーダーとは何かを知りたい方はこちら
▼職業訓練
意外と知られていない失業者やニートのための職業訓練校です。
ハローワークに応募すれば誰でも受講可能です。
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地域によりますがパソコン関係のWord、Excel等技術の習得や、
プログラミング分野、土建関係の訓練ができるところもあります。
ハローワークまで足を向けてみると、そこで応募している具体的な研修内容がわかると思います。
今まで習ってきた職場や学校とは異なるジャンルの知識を学びたい方はおすすめです。
労働災害
少し視点を変えて、労働者の健康について注目します。
仕事中にはどうしても問題や事故が起きてしまいます。
要因には
人的要因、機械的要因、環境的要因の3つに分けられます。
技術や生活が進歩した最近は機械的、環境的要因の事故は減少傾向です。
しかし、人的要因の数は変わらないままで、
事故の原因としては次のようなことが挙げられます。
- 不注意
- 精神的ストレスや疲労
- 技術や経験(訓練)不足
このようなことを防ぐために技能訓練やモチベーション向上する
企業の取り組み、従業員の意識的な教育、カウンセリング等の精神的ケアが重要になります。
過労や精神的ストレスの対策として従業員の生活時間を知ることが環境改善のヒントになります。
2日分の出勤時間、退社時間、帰宅時間、睡眠時間を聞き取りすることでおおよその労働負担程度が分かります。
心的な不調やストレスが職場内の原因としてあるならば、その要因を探る必要があります。
それは本人ではなく、企業の管理者が問題だと意識すること。
仕事内容や人間関係の改善を考え企業全体が理解を示さないと改善は難しいです。
経営者に労働管理の意識がなく従業員の負担を考えられずに捨て駒のような扱いをする企業は、良いことなど何もないので環境を変える手段をとった方が身のためかもしれません。
参考にさせていただきました
ありがとうございました