豆腐メンタルのとふめんです。(@tohumen090031)
人の心理を深くまで追求することで心の動きや感情を理解できる
臨床心理学として心のケアや治療に役立てる分野が存在します。
治療のイメージがある臨床心理学の躍する場面は
なにも医療の現場だけではありません。
メンタルヘルスケアが必要とされている環境は
人間関係のある場所でならどこでも重要です。
社会人や学生、さらには事件に関わった人々の治療を行う場合もあります。
今回は、臨床心理学と仕事や環境とのかかわりについて紹介していきます。
前回は医学よりの話を中心に紹介しました。
臨床心理の活かされる仕事
臨床心理学が活躍する場は医療だけではありません。
普段生活しているすごく身近な所で役に立っています。
どういった内容があるか見ていきます。
▼スクールカウンセラー
スクールカウンセラーという職種は最近よく耳にします。
発展途上な子供の精神は不登校や勉強、いじめ、恋愛など
多様な悩みと大きな不安を抱えています。
良い面にも悪い面にも誘導されやすいので責任を持って
導いてあげる必要性があります。
対象はだけではなくその保護者や教師に対するカウンセリングを
行うこともあります。
▼医療・保健カウンセリング
臨床心理ですぐ想像できるのが医療現場ですね。
精神科、心療内科、小児科を中心として、病気や心の中の不安を
突き止めて、治すことを目的に不安との向き合い方や改善方法を
アドバイスしていきます。
そのほか、生活技能支援や育児相談など
役立つ分野は幅広いです。
▼福祉現場
児童養護施設では、障害を持つ児童が標準的な社会生活を出来るように
カウンセリングを行います。
子供相手なので保育士の資格があれば重宝される職場もあります。
児童向け養護施設やデイサービスの業界は広がってきています。
また、高齢者施設などの入居者との面談や保護者となる家族のカウンセリングも
重要な役割です。
▼司法分野
少年院や刑務所など犯罪が関わる機関です。
臨床心理の専門家が犯罪をした心理的要因を追究します。
そのうえで、治療や倫理的再教育などの形で手助けを行います。
司法分野は特に幅広く心理学を付随した様々な専門分野のプロが活躍します。
科学警察研究員、少年補導職員、
科学捜査研究員、家庭裁判所捜査官
少年院、刑務所施設
法務技官、保護観察官
臨床心理の重要性が分かりますね。
犯罪の当事者だけではなく、被害者や周囲の関係者に対しての
治療やカウンセリングを行う仕事も増えてきています。
▼職場カウンセラー
毎日働いているとストレスはつきものです。
社内外の人間関係や仕事の重圧、過労など
生活のためとはいえ、心にも過剰な負担がかかっています。
仕事の質や社員のモチベーションにも関わってくるため、
最近では、相談室をおいたり外部委託による
カウンセラーを呼んだりする職場が増えてきており、
職場カウンセラーの拡大が期待できます。
以上のような様々な分野で活動が行われていることが分かりました。
そのカウンセリングの中でも特殊な分野に入る
犯罪、非行の臨床心理について掘り下げていきます。
犯罪、非行と向き合う臨床心理
他の分野とどのように異なるのか。
それは、対象者に症状を治そうという意思がなく
強制的に治療を行なわければならないという点です。
それゆえにカウンセラーと相談して協力し合って改善を目指す
他の分野と違って、患者との信頼関係が築きにくい特徴があります。
また、対象が犯罪者の場合は、治療だけではなく
刑罰を受けることを自覚させるように導く必要もあります。
▼心神喪失者等医療観察法制度
犯罪者を社会復帰させるための取り組みが進められ
司法制度の変化により新しい制度が導入されてきています。
この制度は倫理的判断の欠如や精神障害など
正常な判断が出来ない犯罪者に対して
社会復帰出来るまで援助を行う制度です。
更生を促すことは良い事ですが、前科があるために
一般人からしたら不満も出てきます。
罪の内容によっては再犯例も一定数あります。
これが誰のためを考えた制度なのかは
不思議に思うところはあります。
正常な判断が出来ないために自己責任能力が問われず
刑罰が軽いものに見直されたりして被害者が可哀そうに思うこともあります。
ヤフコメ等でも批判が殺到するのが見かけます。
▼被害者への心理的支援の拡大
犯罪者の更生や治療は必要ですが
もっと大切な方法に目を向けていくべきだと思います。
加害者の臨床心理による治療がほとんどだった昔に比べて
被害者の心の相談の場がようやく増えているようです。
重視するところは被害者の壊れた心理状態にこそ時間を掛けてあげてほしいところです。
ところで、臨床心理による心のケアは紹介したように重要視されています。
仕事に結びつけるには臨床心理士という資格が必要になります。
臨床心理士の資格を取る方法
臨床心理士になるためには
心理学専攻の指定された大学院修士課程を修了することが条件です。
その後の資格審査を合格してようやく臨床心理士の資格を得られます。
指定大学院には3種類あり、資格審査の条件が違います。
資格取得条件
▼第一種指定大学院
1次試験(筆記試験)・2次試験(口述試験)を合格
▼第二種指定大学院
実務経験を1年経たのちに1次試験、2次試験を合格
▼専門職大学院
2次試験のみを合格
そこでようやく臨床心理士となることが出来ます。
▼臨床心理士は民間資格
「臨床心理士」は民間資格なのに対し
現在では「公認心理師」という国家資格ができました。
知名度は低いですが、同等の仕事の幅があります。
職業上は「相談員」や「〇〇カウンセラー」
という肩書で仕事をしている事が一般的です。
これが臨床心理士とカウンセラーの意味が混在してしまう原因でもあります。
臨床心理士とカウンセラーの違い
どちらも同じような仕事に感じますが
職業の幅や資格取得の難易度は大きく異なります。
最近では、通信でも
カウンセラーの資格を取ることが出来ますので
「心理カウンセラー」と名乗ることは出来ます。
しかし、公的な国家資格などではないため
司法や医療分野での仕事はできません。
また、臨床心理士とカウンセラー資格では
学歴や学んだ知識量と経験に大きな差が出ます。
仕事を探す面ではカウンセラー資格は取りやすいですが
カウンセリングを利用する立場として考えた時
信頼性があるのは臨床心理士の取得者
ということになります。
先述のようにどちらも「〇〇カウンセラー」という肩書で
仕事をしているので一般の人からは区別が付きにくいのが現状です。
カウンセリングを利用する場合には一つ
以上のようなことを参考にしてみてはいかがでしょうか。
臨床心理士と心理カウンセラーの違い | 臨床心理士の仕事、なるには、給料、資格 | 職業情報サイトCareer Garden
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