やる気を永遠に継続し続けることは無理と言い切ってよいくらい難しいことです。
特に仕事は毎日のことなので当然仕事にやる気が出ない日だってあります。しかしやる気があろうとなかろうとしなければなりません。
人の心はとてもデリケートなので、ちょっとした出来事や、誰かに言われたたった一言でも気持ちが変化してやる気をあげたり、逆に下げてしまう原因になります。
実は自分のやる気の問題ではなくて働いている環境や人間関係がやる気を下がる要因となっている可能性もあります。
人がやる気に影響されるのは具体的にどのようなことなのでしょうか。
今回は、仕事のやる気増減を影響させる心理要因についてお伝えしていきます。
やる気が下がっていると仕事効率に影響する
豆腐メンタルのとふめんです。(@tohumen090031)
仕事なんて嫌がる人がほとんどかもしれないですが、それでも嫌々やるよりはやる気を持って仕事出来るほうが精神的に負担にならずに過ごすことが出来ます。
やる気のない状態の大きなデメリットは集中力や行動力が下がる事による作業効率の悪化です。
やる気が下がることにより、仕事の作業時間が延びてしまったり、ミスをして余計な仕事を増やしてしまうなど、嫌な仕事の時間をさらに増やしてしまう恐れがあります。
だからこそやる気を下げないように自分のメンタルを良い状態に導いて、作業効率を維持していくことは、優先的に考えなくてはいけない大事なことなのです。
▼仕事のやる気が下がることによるデメリット
ミスが増える
仕事時間が延びる
精神的負担が大きくなる
では、どのような要因がやる気に作用していくのでしょうか。
やる気が下がってしまう7つの心理要因
他のことはできるのに仕事になるとどうもやる気が起きない、という人は結構いると思います。私もその一人です。
この仕事に対するやる気は、仕事内容の好き嫌いに関わらず影響するものです。具体的にどんなことがきっかけでモチベーションの低くなるのか原因を探っていきます。
1.目標が定まっていない
今の仕事を何の目的のために行っているのかという自問自答に答えられない人は、仕事のやる気がない可能性が高いです。目標が定まっていないと頑張る意味が分からないですよね。
お金のため、家庭のため、自己成長のためなど、まずは自分の目標についてはっきりさせてみましょう。
あまりに高い目標を立てている場合もやる気を下げる原因になります。目標が高すぎると実現が難しい為に成功経験が少なくなってしまします。自信のないまま失敗した時に、自分には無理なことだったと自覚させることになります。
失敗が続けば自信もやる気も下がるので、達成できる小さな目標設定を細かく設定していくことがやる気を出すカギになります。
2.仕事に面白味を感じない
好きなことに夢中になれるのは、その内容に面白さを感じているためです。
そもそも興味のある事に対してやる気がどうこう考えたりしませんよね。
理想の状態は仕事に夢中になれることです。営業系でも創造系でも人の役に立てる仕事でもいいのですが、実際は没頭するほど仕事に面白さを感じられるのは難しい話です。
そんなときは、面白さを感じる対象や見方を変えてみるのも一つの方法です。
例えば、
営業販売系では商品説明を一生懸命話すのではなく、美人な取引先の人とどれだけ長く話を続けられるか挑戦する。
事務系なら、午前中にここまでの仕事が片付いたら1000円のランチ、出来なかったら300円のランチ、のようなゲーム感覚にしてみるなど、仕事内容そのものからずらした視点でやり方を工夫するとやる気の持ちようが変わることもあります。
3.参加意識が低い
「自分はいなくても仕事に影響ないのかも。」と感じる仕事を続けている場合、その事に対して頑張ろうという気は起きません。
職場のような組織は人数が多いほど一人一人の存在価値が目立たなくなっていきます。自分が抜けても誰も困らないし影響もない、という環境で働いているならやる気が下がってしまう原因にもなります。
職場の体制や上司の方針が自分の存在価値を否定し、やる気を下げている可能性もあります。
たとえば
▼積極的に意見を出しても結局はトップの意見が通る。
▼会議で討論するのはいつも決まったメンバーで周囲は置いてけぼり。
自分のいる職場が以上のような状況にに当てはまる場合は、環境がやる気を奪っていることも考えられます。
4.ピグマリオン効果を実践していない職場環境
ピグマリオン効果とは、周囲から期待されることでモチベーションや成績が向上する心理効果のことをいいます。
「信じていれば願いは叶う」や某アイドルグループの総監督だった高橋みなみの名言「努力は必ず報われる」などのような言葉は、励ましの言葉や自分を奮い立たせるための言葉と思われがちですが、心理学的には行動に移すための重要な言葉でもあり、本物の呪文のような力があります。
否定的な感情を持って取り組むよりも、出来ると信じて行動した方が自己暗示となって成功確率が実際に上がりやすくなるという心理学実験のデータもあります。
元々の能力が一緒、あるいは劣っても、周囲からポジティブな言葉をかけ続けられている人の方が能力が伸びたという心理学データもあります。
だから職場の上司から「期待しているぞ」という言葉を掛けられ続けた方がやる気は上がり、その逆もあるということです。
参考
心理学を知らずに仕事と人生を語るな
PHP研究所
著 和田秀樹
5.職場の人間関係が悪い
職場や仕事上の関係性はやる気の有無に大きく影響します。
応援してくれる上司や部下、仲の良い同僚、支えてくれる家族や恋人の存在が多いとモチベーションの高い状態を維持できます。
反対に、職場に嫌いな人間がいる場合、その人と関わる度にストレスになります。嫌いな人と関わりたくないという気持ちからコミュニケーションもおざなりになり、行動力も下がります。
また、怒られてばかりいるような職場環境でもネガティブな精神状態になりやすく、やる気が大幅に落ちてしまいます。
メンタルがおかしくなるほどの環境ならば、転職を考えることもひとつの方法です。
6.受け身で仕事をしている
仕事に対して、自ら進んで行動しているのか、指示だけ聞いてやらされているのかでやる気は変わっていきます。
一般的に会社に勤めている社員は、勤務時間や作業内容、目標やノルマといった決まり事に縛られているので「させられている感」を感じやすく、やる気の起きにくい環境となるのは当たり前なのです。
なので自分で意識して「自分から仕事をしている」ように行動していかないとどんどんやる気は下がっていきます。
▼やる気の高め方は2通り
自分自身でもやる気をコントロールすることができれば精神的にも楽になりますよね。やる気を出す方法には2通りありますが、性格の違いによって異なります。
1つは仕事の本質の面白さや興味からやる気を出す「内面タイプ」
2つめは達成報酬のご褒美を目標にしてやる気を出す「外面タイプ」タイプです。
興味からやる気を引き起こす「内面タイプ」の人に、報酬を餌に説得してもモチベーションはあまり変わりません。自分がどちらのタイプでやる気が出るのか考えてみると、今後のセルフマネジメントに役立ちます。
7.不安や悩み事を抱えている
過剰なストレスや不安による精神的な負担を抱えている場合、やる気が出ない原因となります。これは仕事によるストレスだけではなく、関係のない家庭内などの精神的不安でも、仕事のやる気に影響を及ぼし、集中力が落ちたり作業が手に付かなくなってしまうことがあります。
失恋で仕事を休んでしまう人もいますよね。周囲からすれば、「失恋ごときで」と思うひともいるかもしれませんが、人によっては日常生活が出来なくなるくらい精神的な負担はかなり苦しいものでもあります。
これは自分が豆腐メンタルで仕事に対する根性がないから、という単純な問題ではありません。精神的な負担を掛け過ぎると精神疾患系の病気に陥る可能性もあります。
極端な仕事能力の低下は精神的異常のサイン
仕事のやる気の下がることは誰にでもあります。
しかし、極端にミスが続くようになったり周囲に迷惑を掛けてしまうくらい仕事が手につかず、無気力状態になる場合は、精神的な異常を抱えている可能性も考えられます。
自分で判断がつくうちに、休職をするなり、病院に通うなりの対策を勧めます。
今後、自分がどうしていきたいのかによっても対策は変わってきます。
1.仕事を続けたい
転職などは考えず、今の仕事を続けていきたい場合は、今の目的を明確にしてやる気アップに繋げていくことが大切です。
2.仕事を辞めたい
今の仕事を辞めたいと思うほどやる気が下がっている場合、まずは一度落ち着いて、自分の今後について考えてみることが大切です。
抑うつ状態は病気の一歩手前ですが病気ではなく、誰にでも起こるひどく落ち込んだ状態です。この状態の時は全てをネガティブに考えてしまう傾向がありますが、1週間から2週間で自然回復して精神状態が戻っていきます。
やる気の下がる原因が職場環境や人間関係にある場合、環境を変えるために転職や休養をすることを考えてみるのも良いかもしれません。
3.自分がどうしたいか分からない
仕事にやる気はないが、仕事を続けるべきか辞めるべきか分からない場合の人は、ひとまず転職を考える前に自分の考えを紙に書き出すなどの方法で整理してみる必要があるかもしれません。
自分は何だったらやる気が出るのか、何をやりたいのか、人生を楽しく生きるための自分を探しをしてみましょう。
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以上、仕事のやる気が下がる要因について紹介しました。参考にしてみて下さい。
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ありがとうございました