「シェフを呼べ」
というドラマでありそうなワンシーン。
普段、食事をしていてそんなセリフ思いつきもしないので、気になって「シェフを呼べ」と言う心理ついて考察してみた。
現実にいたら自己価値がずれたやばそうな奴だなあと。知らない世界なだけかもしれないけど
「シェフを呼べ」というベタ展開は現実でありえるのか

ドラマや映画などでありそうな、とあるワンシーン。高級レストランで社長だか誰だか知らないが、いかにも偉そうな風格の人(以下略:風格社長)が料理を口にして言うセリフ。「シェフを呼べ」
「かしこまりました」
とホールスタッフが足早に去っていくと、厨房の方からこれまた貫禄のある料理長らしき人が登場し、風格社長のテーブル前で直立。
「お客様、お呼びでしょうか」
シェフを呼びつけて不愛想な表情ままの風格社長、緊張走る沈黙の間。
「——素晴らしい味だ」
「……お褒めに預かり大変光栄です」
というシーン。
こんなこと現実でもあるのだろうか。実際あったらなかなかやばい奴だと思うのは自分だけ?この偉そうな風格社長の行動、態度、心理、『シェフを呼べ』のシチュエーションは、よくよく考えてみると本当に訳がわからないオンパレードで面白い。
もちろんこれは、風格社長が料理が美味しいという感想を伝えるためだけにシェフを呼ぶ好意的なアクションであって、クレームがあり呼びつけたのではない。
んーやっぱり意味がわからない。生まれ育ってきた環境の違いなのだろうか。人生で成功してきたエリート風格社長は、シェフを呼んでお礼を言うことくらい普通のことなのだろうか。
おかしい箇所をまとめてみた
2.シェフがちゃんと来る
3.偉そうに感想を伝える
1.「シェフを呼べ」
まず私ならシェフを呼ばない。客側が調理担当と会話することなんてない。何かあるときはホールスタッフに話し掛ける。
どうしてもシェフを呼ぶときはネズミが入っていたとか折れた歯が入っていたとか、明らかな調理ミスで食べられないほどの不味さだったときとか。
2.シェフがちゃんと来る
シェフが素直に来るの偉い。もし呼ばれたら「え、呼ばれてる?なんで俺?なんかやらかした?違うの?えー今調理してるから手離せないんだけど。ごめん代わりに対応しておいて」
自分がシェフだったらこんな感じになって行きたくないけどな。
3.偉そうに感想を伝える
この行動をとれる神経がとても不思議で私にはどうにも理解できない。まず風格社長の中で「私が褒めてしんぜよう」みたいなあからさまな上から目線がはっきりと分かる態度。だから平然と仕事中のシェフを自分の元まで呼びつけることができるのだろう、自分が行くわけでもなく。
シェフだって「……はい?あぁ、ありがとうございます(ドン引き)」ってなるんじゃないかなぁ多分。もしかして敷居の高いレストランでは日常茶飯事でシェフも言われ慣れているのだろうか。
百歩譲って、「料理がおいしい」と伝えたかったら会計の時だろうな、と私なら想定する。支払い終わって帰り際にひとこと「ごちそうさまでした、お料理美味しかったです」これが精一杯。これも中々言えないけれど。
そもそも普通の一人の客である自分ごときが感想を伝えたところで、っていう思いもあるし、顔見知りでもないかぎり店員と会話らしい会話なんてしない。
ファミレスとかで「シェフを呼べ」なんて言ったら「あ、マニュアル通り作っているだけです」とか言われて恥ずいし、ラーメン屋ならむしろ怒鳴り散らされそうだ。高級レストランならではの光景なのだろうか。
職場で話し掛けるタイミング

「シェフを呼べ」とは状況がかなり違うけれど、声を掛けていいのか、を迷うことは普段の仕事でもある。デスクワーク、特にパソコンで仕事をしている人は客観的にみると動きが地味だ。よほどキーボードをカタカタしていない限りは、今忙しいのかが分かりづらい。
相手がパソコンで作業中というのは、意外と話し掛けづらい時間だ。そんな風に思っているのは自分だけなのだろうか。相手がパソコンで作業をしている時は「邪魔だな」とも思われたくないし基本的に何も話し掛けない。相手から話し掛けてくれたら、話して良い時間なんだろうなと察する。
しかし仕事の話となると、忙しい時だろうと話掛けなければならない状況というのが出てくる。「今すぐ確認しなくてはならないこと」がある。相手を不機嫌にさせるリスクを負いながら、話掛けたくないのに話し掛ける、という状況は非常に腰が重い。忙しさが機嫌に表れるタイプの人ならなおさら。
そんな話し掛けるかどうかをいちいち気にしている私は気にしすぎなのかもしれない。結局、雑談することも面倒な性格になって何も語らないことが一番気楽、という抜け道にたどり着く。
だから「シェフを呼べ」と言える人の神経の図太さ(鈍さ?)を羨ましく思う部分もわずかにある。
飲食店を取材したい欲
例えば最近のグルメインスタグラマーの真似事ではないが、十勝のカフェやレストランを巡ってインスタで素敵な料理を紹介したい。しかしバズる記事を作るには、ただ料理を写真撮って載せるだけではなく、店の雰囲気や特徴も細かく伝えた方が良い。
無断であれこれ載せるのはマナーや権利的に色々良くないので、やはり店員さんとのコミュニケーションの時間が必要となる。基本的に飲食店は食事をしてもらうための接客だ。調理スタッフは調理、ホールスタッフはホールの仕事をする。
突然現れたグルメインスタグラマーもどきの取材ごっこに付き合う仕事は無いし、そんな時間も無いのだ。きっとそう。
まとめ
呼ばれた側の心理を考えてしまう癖のある私にとって、飲食店取材のハードルは高いし、「シェフを呼べ」なんておこがましさしかなく、神経を疑ってしまう。
「シェフを呼べ」は分かりやすいベタな例だが、立場やリテラシーをはき違えている勘違いさんは増えた気がする。個人の発言なんだから何言っても自由、自分の言葉を聞いてもらえることが当然だと思い込んでいる人もいる。
飲食店の正直レポも「本当に美味しい店だけを紹介します!」という名目でインプレ(閲覧者)稼ぎをしているのだろうけれど、自己顕示欲が失礼を上回ってしまっている気がしてあまり好きになれない。
もしかして「シェフを呼べ」も風格社長の自己顕示欲の一つなのかも?
メンタル鍛えられそうだから一度やってみようかな。なんて



