1.小説執筆に追われる
今回も無事、一区切りがついた。半年に一度、新聞社の一般向け短編小説アンソロジーに応募している。これで8回目の応募、入選すれば新聞1ページに大々的に載せてもらえるから毎回真剣に取り組む。素人なりに頭捻らせて、テーマ、ストーリー、キャラクター、描写などたくさんのことを組み立てて原稿用紙16枚に落とし込んでいる。
いつものことだけれど、締切ギリギリにならないと終わらない。今回も締切当日の夜に新聞社へ駆け込んで当直の人に預けた。完成した直後はいつも「次の提出まで半年もあるから」と余裕に考えているが、そんな呑気にしていると気づけば2ヵ月前とかになっている。
ようやくメモに溜めてあるネタで構想を練り始めるとすでに残り1ヵ月しかない。そうなると他のことに時間を割く余裕はなくなり、小説執筆を最優先で地獄の1ヵ月となる。ストーリーを綺麗にまとめて原稿16枚に収める、何度も読み返して推敲も必要だ。仕事をしながらだと締切前の1~2ヵ月なんてすぐに過ぎる。
最後の数日は睡眠時間も削り、寝不足ギリギリの精神状態になるのが毎回の流れ。
2.嬉しいこと 書き終える解放感
仕事でも義務でもないのに、毎回マメに書き続けるのはなぜか、自己分析してみた……。恐らく、小説を書き終えたときの解放感が1つの快感になっているのだと思う。小説で他人を楽しいませたい、存在意義を満たすためなどの理由はまた別の機会に。
仕事前の早朝、帰宅後の夜、そして休日と、毎日小説のことしか考えない期間が1ヵ月続くと、書き終えて急に何もしなくてよい日がきた時に凄まじい解放感に包まれる。まるで無限に自由時間があるような感覚がすこぶる嬉しいのだ。時間の余裕があることは自分にとってかなり幸福度の高いことで、「何をしたらよいか分からなくなる」状態がとてつもなく爽快になるのだ。
ただ、嫌なことから解放されるのとは違う。小説を書くことは嫌いじゃない。絶対に書かなければならない、と精神追い詰められていることもない。小説も書くことも自由も好き、好きの種類が違うだけ。
▼解放されたときの感覚
・自由なだけで気分が上がる
・予定を埋めることが楽しくなる
・何をしたら良いか分からなくなる←それが嬉しい
・他のやるべきことは一時的に忘れる
・生活の充実度が増す
きっと時間的余裕の高低差が激しいことがメリハリの刺激になっている。そして、完遂した達成感で自己肯定感も高まっている状態になり、それが気持ちよい。
似たようなことで思い浮かべることは学生時代のテスト期間、寝不足でテストをやりきった時の解放感に似た懐かしい解放感がある。
3.心の安定と適度なストレス
できるならストレスは少ない方が心の安定に良いのは確かだが、安定が続くとそれはそれで刺激が足りなくなる。脳には適度なストレスがあった方が良いという考え方もあり、ストレスや緊張によって底力を発揮することもある。また、記憶に残りやすいのは緊張や興奮が強いときの記憶である。
そう考えると、小説の締切に追われることは適度なストレスになっている。大変だけれど、記憶に残るし思い出になる。
4.期限付きだと行動できる心理
ただ思うのは、締切のような期限がないとおそらく小説はいつまでも完成しない。だらだらとストーリーを練って、気になる所を納得いくように書き換えて、いつまでも終わらない。
期限があるから「終わらせる」という目標が明確になる。限られた期間の中で、目標を細分化して、いつまでにどこまで終わらせておけば締切に間に合うかがはっきりしてくる。だらだらと書いているよりも集中力が高まって作業が濃くなる。
期限がないと…
・ゴールが定まらない
・心の余裕ができてしまう
期限があることで色々なことにおいて物事の計画を決めやすくなる。気にしすぎると疲れてしまうが、「期限」をうまく使うと生活しやすくなる。
普段の生活でも「期限」だとあまり意識していなくても、自然と行動を決める指標になっていることがたくさんある。
店の特売日に買い物をする、賞味期限の近いものから食材を消費する、美容室の予約に合わせてその日の予定を決める、返却期限までに本を読み切る、など。計画をうまく立てられない人ほど、「期限」を頼った方が上手くいくだろう。
まとめ
毎回提出期限に追われながら書いている小説も多分、「いつでもいいよ」だと書き終わらない。ある程度追い込まれることは必要だなと思う。それに付け加えて、期限内に終わった時の解放感は何回味わっても清々しい。
なにか終わらない事があるときは締切を決めてみようと思う。



