職場の先輩や上司のような、ビジネス上の誰かに食事を奢ってもらうことは、私たちの日常生活においてよくある出来事です。
しかし、その裏に隠された心理や動機について考えることは少ないでしょう。
「なぜいつも奢ってくれるのだろう」
「なにかお返しをしないと申し訳ない気がする」
そんな疑問は浮かんでも直接聞きづらいし、相手がまともに答えてくれることもきっと無いでしょう。
そこでこの記事では、よく奢ってくれる人の心理を探り、その行動の背景にある理由や意図について考察してみたいと思います。
奢ってくれる人は何かを求めている?
こんにちは とふめんです。(@tohumen090031)
奢る奢られるの関係は、社会に出るとよく起こることです。その中で、何に関してもやたらと奢ってくれようとする人と出会ったことがあるかもしれません。
その職場の社風で「先輩は後輩に奢るもの」という暗黙のルールが匂う所もありますが、そういったことが関係なくでも奢ってくれる人がいます。
ありがたいけれど、なんだか毎回で申し訳ない。
自分はそんなに奢られるようなことはしてないのに。
大したお返しなんてできないのに。
そんなことを考えていても、相手は気にせずいつも奢ってくれる。
真面目な人ほど、ありがたい気持ちと心配の相反の気持ちがぐるぐるして悩んでしまう。そんなこともあります。
また奢ってくれた…。もしかしてなにか要求されてる?
そこで、よく奢ってくれる人の心理について深く調べてみました。
奢る人の目的は?
1. 社交性と好感度の向上
奢ってくれる多くの人は、自分との関係を良好に保ちたいと考えています。食事を奢ることは、そのための一つの手段です。
特に初対面の相手やまだ関係が浅い相手に対しては、自分の印象を良くするために奢ることがあります。これは、自分が寛大で思いやりのある人物であることをアピールする方法でもあります。
2.経済的な余裕のアピール
奢ることは、自分の経済的な余裕を示す手段でもあります。
特にビジネスの場面では、自分が成功していることをアピールするために奢ることが多いです。相手に対して自分が信頼に足る存在であり、経済的な面でも支援できることを示すことで、ビジネス上の関係を強化する狙いがあります。
3.感謝の表現
感謝の気持ちを表すための「奢る」ことをする人もよくいます。
例えば、仕事で助けてもらった時や個人的に大きな恩を受けた時など、相手に対する感謝の気持ちを具体的な行動で示すために食事を奢ることがあります。自覚はなくとも相手の役立てていることがあるのかもしれません。
このような行動は、相手に対して「あなたの助けに感謝しています」というメッセージを強く伝えることができます。
4.人間関係を深めたい
奢ることは、人間関係を強化するための重要な手段でもあります。共に食事をすることで、お互いの距離を縮めることができ、信頼関係を築くことができます。
特に家族や友人、同僚との関係を深めるために、頻繁に奢ることがあります。これにより、お互いの理解が深まり、より良い関係を築くことができます。
5.自己満足と自己承認
奢ること自体が自己満足や承認欲求を満たす手段となることもあります。
誰かに何かを与えることで、自分が他者に貢献しているという満足感を得ることができます。また、奢ることで周囲からの評価が高まり、自分の存在価値を再確認することができます。これにより、自尊心が満たされ、自己肯定感が向上します。
6.コントロール欲求
奢る行動の裏には、相手に対するコントロール欲求が隠れていることもあります。
特に権力や地位を誇示するために奢る場合、相手に対して優位に立ちたいという心理が働いていることがあります。このような行動は、相手に対して自分が支配的な立場にいることを示す意図があります。
7.愛情と親密さの表現
例えば恋愛や親しい友人との間では、奢ることが愛情を示す手段となることもあります。
特に恋人同士、男女間の好意を持つ相手には、思いやりや愛情を表現するために食事やプレゼントを奢る人もいます。奢りたがる人にとっては、相手に対する愛情や感謝の気持ちを具体的に伝える方法となります。
8.習慣や文化の影響
奢ることが習慣や文化として根付いている場合もあります。例えば、体育会系の気質が強い職場などでは上司が部下に奢ることが一般的として存在しているところもあり、自分が上司になったときには部下に奢らなければならないハラスメント的な空気が漂う会社もあります。
このような文化的背景から、奢ることが当たり前の行動として行われることがあります。また、家庭環境や育ちの影響で、他者に奢ることが自然な行動として身についている場合もあります。
奢られた場合のお返しについて
奢られることはありがたいことであり、その行動には相手の思いやりや配慮が込められています。しかし、奢られることが続くと、「お返しをした方がいいのだろうか?」と悩むこともあるでしょう。
そこで奢られた場合のお返しの必要性や方法について考えてみます。 お返しの必要があるかどうかは、以下のポイントを参考にすると良いでしょう。
1. 相手の意図と関係性を理解する
奢ってくれた相手の意図を理解することが重要です。
例えばビジネスの場面での奢りは、相手との関係を強化したり、感謝の気持ちを示すための行動かもしれません。このような場合、必ずしも直接的なお返しが必要ではないこともあります。しかし友人や家族との間での奢りの場合、お互いの理解や感謝の気持ちを示すためにお返しをすることが一般的です。
となると、関係性が深めになった仕事関係の人や先輩は、お返しをすべきかどうかとても曖昧なラインになるわけです。
例えば、こちらはただのビジネス上の付き合い、奢ってくれる側は我が子や親友と同じような深い関係性を感じていた。
お互いが抱く感情の大きさに相違があった時、そういう場合に人間関係の問題が起こってしまいます。
過剰な愛情を注がれている、仕事の関係を超えた気遣いを感じた時は、刺激しないように相手との距離をとることも大切です。
2.自分の経済状況を考慮する
もしお返しをしたい時は、自分のお財布事情を考えながらする必要があります。無理をして高額な食事やプレゼントを返すことは避けるべきです。
大切なのは、相手に対する感謝の気持ちを伝えることですので、自分に無理のない範囲でお返しを考えましょう。
お返しの方法
もし奢られた相手にお返しをしたいと思ったとき、何をどれくらい返せば良いのか分からなくなることもあると思います。そこで、お返しの具体的な方法についていくつか紹介します。
1.次回の食事を奢る
最も一般的なお返しの方法は、次回の食事を自分が奢ることです。
「この前はごちそうさまでした。今回は私がご馳走しますね」と言えば、相手も気持ち良く受け取ってくれるでしょう。この方法はシンプルで分かりやすく、お互いの関係をバランス良く保つことができます。
ただし、明らかに上下関係が明確な場合は絶対に払わせてもらえないこともあるので、その時は強引に支払おうとせず素直に甘えた方が良いでしょう。
2.小さなプレゼントを渡す
食事を奢る代わりに、小さなプレゼントを渡すことも良い方法です。
相手の好みや趣味に合ったプレゼントを選ぶことで、感謝の気持ちを具体的に伝えることができます。
例えば、相手がコーヒー好きなら、美味しいコーヒー豆やおしゃれなマグカップを贈る。自分がどこかへお出かけに行った時にお世話になっている人に個人的にお土産を買ってきてあげるのも良いでしょう。
3.手紙やメッセージで感謝を伝える
形あるものを贈るのではなく、手紙やメッセージで感謝の気持ちを伝える方法もあります。丁寧に書かれた手紙や心のこもったメッセージは、相手に深い感謝の気持ちを伝えることができます。この方法は特に、形式張ったお返しが難しい場合や、気軽に感謝を伝えたい場合に適しています。
ただし、相手が手紙やメッセージのやり取りに馴染みがない人の場合、気持ちが重いと捉えられる可能性もあるので相手のタイプを見てお礼の手段を選ぶと良いでしょう。
4.仕事のお手伝いやサポートを提供する
感謝の気持ちを行動で示す方法として、相手のために何かをサポートする方法も考えられます。
例えば相手が忙しそうな時に手を貸したり、仕事でサポートを提供したりすることです。上司や仕事上の付き合い相手の場合はそういったお返しが一番求められている場合もあります。ができます。
このような行動は、直接的な「お返し」ではないかもしれませんが、相手に対する感謝の気持ちを十分に伝えることができます。
まとめ
よく奢ってくれる人の心理には、さまざまな要素が絡み合っています。
社交性や経済的な余裕のアピール、感謝の表現、人間関係の強化、自己満足や自己承認、コントロール欲求、愛情や親密さの表現、そして習慣や文化の影響などが、その背景にある主な要因です。
奢ることは一見単純な行動のように見えますが、その裏には深い心理的な動機が隠されています。誰かに食事を奢ってもらった時には、その人の心の中にどんな思いがあるのかを少し考えてみると、より深い理解が得られるかもしれません。
また、自分自身が誰かに奢る際にも、その行動の背景にある心理や意図を再認識することで、より意味のある行動にすることができるでしょう。
奢ることは単なるお金のやり取りではなく、人間関係を築き、強化するための重要なコミュニケーションの手段にもなります。その意味を理解し大切にすることで、生きづらさのない円満な人間関係を築くことができるでしょう。
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ありがとうございました