長い連休のとれる正月休みはゆっくりとした正月を過ごしたいという方も多いと思います。
貴重な休みだからこそ、ひたすら寝てだらだら過ごそう。という考え方も魅力があります。休みに「寝だめ」で沢山寝ておけば、仕事が始まっても体力全開で行けそうな気がしますよね。
実は「寝だめ」は逆効果です。休日に寝すぎると、休み明けの仕事のだるさは増加してしまいます。
睡眠は慢性的な寝不足になることはあっても、睡眠の貯金を作ることは出来ないのです。
寝ることはメンタル面の癒しにも繋がりますが、睡眠時間や生活リズムのバランスが崩れると仕事に戻った時の負担が大きくなります。
今回は、正月休みにやりがちな「寝だめ」の効果やデメリットについて紹介していきます。
「寝だめ」で睡眠貯金は作れない
豆腐メンタルのとふめんです。(@tohumen090031)
人の一日の睡眠時間はおよそ8時間と決まっています。(日本人は7時間)
しかし、思い通りの時間を過ごすことは難しく、忙しい日々が続いていると毎日寝不足のような状態になります。慢性的な寝不足が続くと自律神経が乱れて精神的に異常が起こることも考えられます。
睡眠不足は体調不良に繋がります。
しかし人の身体はなかなか扱いづらいもので、あらかじめ沢山寝て体力を蓄えておくということは出来ないのです。
例えば、仕事をしていればこんなことは珍しくないと思います。
・本日は日曜で休日
・休み明けの月曜日は1週間のうちで一番ハードな仕事がある
もしこんなスケジュールでも、日曜日に沢山寝て体力を貯金しておけば月曜日は余裕で乗り越えられる。
なんてことはありませんよね。
いくら前日に寝だめしても忙しい日はしっかり疲れます。
10時間多く寝だめをしても、10時間分長く働ける訳ではありません。
なぜかというと、人は24時間サイクルの規則的な生活をしているからです。
毎日の体内リズムというものがあるので、人はおおよそ決まった時間に食事をして、決まった時間に眠り、決まった時間に起床します。
この生活リズムが大きくずれてくると心の不調が表れてきます。
睡眠時間の長い方が死亡率が高い?
なんとなく、睡眠不足よりは長く寝ている人の方が健康。というイメージはありませんか?
実際に平均睡眠時間の違いで比較すると、長い人と短い人で死亡率の差が出る。という研究結果があります。
▼1日の平均睡眠時間量と死亡率の関係
5時間以下
死亡率が高い
5時間から9時間
死亡率が低い
9時間以上
死亡率が高い
意外なことに、9時間以上の長時間睡眠でも死亡率が増加するという結果があります。
長時間睡眠の傾向にある人は慢性的な病気や、軽うつなどの精神的なストレスを抱えている人が多いという考察もありますが、正確な原因は解明されていないようです。
つまり人の最適な睡眠時間は8時間前後です。
睡眠時間は短すぎてもダメ、長すぎてもダメなようですね。
Journal of Sleep Researchの研究によると以下のような説もあるようです。
「平日は睡眠時間が少ないけど、休日には長く寝るタイプ」に該当する人は、死亡率の危険性は上がらないという傾向にある。
ただし若い人の検証の方がデータの信頼度は高く、年齢が上がるほど関連性は薄くなるようです。
休日に睡眠時間のバランスを調節することが効果的。という考え方もあるようです。
※この研究内容は検証した一例の結果です。
参考
寝だめはやっぱり有効なのか?週末の睡眠時間と死亡率との関連性 – Discovery Channel Japan | ディスカバリーチャンネル
睡眠不足解消と「寝だめ」の違い
睡眠は身体やメンタルを休めるための大切な活動ですが、睡眠の仕方を間違えると体がだるくなる原因になります。
では正しい睡眠時間の取り方とはどんな形が良いのでしょうか。
ストレス解消や心身を癒す睡眠のとり方と、体調を悪化させる睡眠のとり方を比較してみます。
脳が癒される深い眠りとは
「疲れる前に寝だめして体力を蓄えておこう」という睡眠貯金方法は効果がありません。
理由は脳の睡眠の仕組みから説明していきます。
睡眠は身体だけではなく脳内も休んでいる状態です。
しかし、脳が休めたと感じるのは深い眠りに入っているときです。
深い眠りについた状態が疲労回復効率の高い睡眠になります。
さらに言うと、特に眠りが深くなる時間は寝始めてから3時間と言われています。
この3時間の間に脳内の情報整理や成長ホルモンの分泌が行われて体内の体調を整えよられていきます。
浅い眠りのとき、体は休めていますが、脳は起きているときに近い状態であり、脳は活動してエネルギーを消費しています。
脳が活動状態ということはメンタル面では疲労回復があまりできていないということです。
そして体感したことがある方は分かると思いますが、疲れている時の眠りは深い傾向にあります。
反対に、疲れていないときの「寝だめ」は、浅い眠りの状態が長くなります。
これは睡眠効果で考えると、質の低い睡眠を長く続けている状態です。
時間を掛けたほどの疲労回復効果はありませんし、ゲームみたいに体力が2倍に増えることもありません。
現実は、沢山寝た割に爽快感が得られず、むしろ体が重たく感じてしまうこともあるのでおすすめは出来ません。
▼睡眠効率の高くなる「深い眠り」になりやすい状態
疲労が溜まった状態での睡眠
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疲労回復や寝不足解消のための睡眠が効果的
平日の仕事や用事などで疲労は段々と蓄積されていきます。
疲れていない状態での睡眠よりも、疲労や寝不足が溜まった状態でとる長時間の睡眠の方が爽快感は大きいです。
この場合は脳にも負担が掛かっていた状態であり、疲れ切った体内の修復作業に時間が掛かります。
過度に疲れていると感じている時の睡眠時間は、普段の2~3時間長く取れれば十分です。それ以上寝ると身体がだるくなる原因になってしまいます。
寝だめのデメリットまとめ
睡眠時間のベストは6~8時間 ※個人差あり
疲れる前の寝だめは効果なし
寝不足や疲労を解消するための睡眠が効果あり
正月の寝だめは良くない!
睡眠には個人差があるので全ての方に当てはまるとは限りません。
折角のお正月を寝すぎて、年明けの気分が悪くならないよう気を付けましょう!
興味のある方は是非参考にしてみて下さい。
参考にさせていただきました
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ありがとうございました