人間関係や仕事、SNSなど、最近は身の回りのあらゆる環境がストレスの原因となってしまうことがあります。
今や精神病は年齢、性別、心の強さに関係なく、誰もが発症する可能性があります。
数十年前から比べると精神疾患を抱える人は増加しました。
そこには人との関わり方や社会環境の変化なども影響します。
過去には病気と認められず、性格や個性と判断されてきたような特徴が精神疾患の症状として診断されたことによる患者の増加も考えられます。
精神病の判断は専門家でも難しく、なかには本人が自覚出来ていない症状もあり、気づいた時には重症化しているという怖さがあります。
手遅れになって心の病が重症化しないように、精神疾患の症状の特徴や原因を理解したり、自分の心の健康チェックしていくことがうつ予防や対策になることもあります。
今回は、自分の心のヘルプサインを見落とさない為の、精神病の種類と基礎知識、初期症状の特徴をまとめたので紹介していきます。
精神疾患一覧と初期症状
豆腐メンタルのとふめんです。(@tohumen090031)
精神疾患はうつ病や統合失調症だけではなく、一般にはあまり知られていないような病気も多数あります。
精神疾患の症状は怪我と違って見た目で分かるような症状ばかりではなく、周囲に理解されないこともあります。
症状の特徴には曖昧で分かりにくい部分もあり、医師や専門家でも判断が分かれることのある複雑な分野です。
正確には精神病の分類に含まれない内容も紹介していますが、基本的にはDSM-5病名・用語翻訳ガイドラインに記載されているものを精神病として紹介していきます。
参考
1.うつ病
精神疾患として知名度も高いうつ病。
気分が深く沈み、悲壮感や絶望感に襲われることもあるうつ状態になります。
無気力状態になったり情緒不安定になることもあり、一度発症すると治るまで数週間から数か月かかると考えられています。
2.統合失調症
統合失調症も精神疾患の中で知名度がありますが、正確に症状を理解している方は多くなく、うつ病と勘違いされることもある病気です。
特徴としては、うつ病と同じように憂うつ症状は起こりますが、それに加えて段階的に「前兆期」「急性期」「休息期」「回復期」と症状が変化していくのがうつ病と区別化される部分です。
症状による感情や行動の変化によって人格が変わってしまったと見られることもあります。
3.双極性障害・躁うつ病
うつ症状と極度に明るい躁(そう)状態が交互に表れるのが特徴的な双極性障害。
躁状態は意志や行動力の制御が効かない暴走状態で、人を傷つけるような発言をして人間関係を拗らせたり、ギャンブルや衝動買いなどしてしまい取り返しのつかない失敗に繋がることがあります。
4.非定型うつ病
非定型うつ病は20~30代の女性に多い傾向がある症状です。
例えば休日、趣味や好きなことをするときは元気ですが、仕事の日のような嫌いなことや苦手なことに直面したときだけ体調が悪化する特徴のある症状です。
好きなことをしているときは体調が悪くならないので、周囲からは仮病と思われることもあります。
周囲からは理解されにくい病気の一つです。
5.SAD(社交不安障害)
SADとは、公共の場において周囲の視線などが極端に気になってしまい、思考が停止してしまったりパニックを起こしてしまう症状です。
あがり症や対人恐怖症も社交不安障害の一種と考えられています。
人と会話するだけでも挙動不審になったりパニックを起こすことがあるのでコミュニケーションのやりとりに支障が出てしまうこともあります。
▼書痙
書痙(しょけい)は社交不安障害の一つに分類されます。
字を書く行為に苦手意識を持っていたり、過去に人前の状況でトラウマがある方などが発症する場合があります。
特別生活に影響するようなことは少ないですが、字を書く時だけ手が震えてガタガタな字になってしまうという症状が表れます。
6.パニック障害
極度の緊張がストレスとなり、激しい発作で呼吸困難やめまいを起こすことのある病気です。
発症は一時的で10分程で治まるため、急いで病院へ向かっても症状は落ち着いてしまうので診断が難しいと言われています。
場所や原因が特定されず突然起こってしまうという恐怖心を常に抱えています。
7.境界性パーソナリティー障害
遺伝性や生育環境が原因で発症すると考えられています。いわゆる多重人格と言われる別人のような行動を発作的に起こすことがあります。
周囲の人が対応に苦戦してうつ症状になってしまう場合もあります。
8.PTSD(心的外傷後ストレス障害)
心的外傷後ストレス障害とも呼ばれます。
過去の出来事がトラウマとなり発症します。
トラウマの出来事のフラッシュバック、感情の麻痺、無意識のうちに連想される物事を避けようとすることがあります。
9.心気症
心気症とは「自分は病気に違いない」という極度の思い込みするようになる症状です。
具体的な不調の症状は表れないが不安症状から逃れられない状態が続きます。
10.抑うつ
抑うつは病気と間違われやすいですが、正式な病気には分類されません。
ショックな出来事により、一時的に気分がどん底まで沈み込んだうつ状態で誰にでも起こりうる症状です。
大抵は2週間ほどで自然に回復していきますが、それ以上うつ状態が長引く場合はうつ病が疑われます。
11.ASD(アスペルガー症候群)
ASDの症状は、コミュニケーションがうまくいかない人や交流を避けたがる、行動や趣味に偏りがある、細かいことが気になってしまうなどの特徴があります。
他人から理解されにくい症状でもあり、空気が読めない人を思われて避けられることもあります。
12.発達障害
発達障害は生まれつき脳の成長に原因があると考えられています。
皆が出来ることが出来なかったり、人よりも能力が劣っていたり、あるいは異常に優れている場合も発達障害と診断されることがあります。
得意不得意のパラメータの振れ幅が広いという特徴があります。
大人になってから他人との違いに気づき、感覚の違いを苦しんだり生きづらさを感じてうつ状態になってしまうケースもあります。
13.HSP
HSP(ハイリーセンシティブパーソン)という症状は、精神疾患から外れますが、とても繊細な感覚を持っているために社会や人間関係で悩む方もいます。
以上、精神疾患の一覧や初期症状についてのまとめでした。
精神病関連は症状が分かりにくく、周囲には説明しても病気とは理解されにくいという問題もあります。
自分ではどうしようもなくなる前に、初期症状や心の不調を感じたら医療機関に相談してみたりセルフメンタルマネジメントを行うことをおすすめします。
参考
ありがとうございました